1612, 2021

その生徒に合わせた承認を!

12月 16th, 2021|

西川田教室の新井です。11月末、講師育成の一環として「冬期講習 講師研修会」に参加しました。
この研修会では、12月23日から始まる冬期講習について、講習会の目的、生徒対応、教務力向上のためのグループワークに取り組みました。その中で、特に私が注目したのは、中学1年生の英語についてです。

中学校の学習指導要領の改訂により、今年度の中学1年生は学習の進度も速くく、内容も難しくなっています。その結果、中学1年生の英語の学力状況は、「学校の授業についていくことができる子」と「内容が難しく、ついていけなくなってしまった子」の二極化しています。
今の中学2,3年生のような、平均的な習熟度の子がほとんどいないのが現状です。私が中学1年生の英語の授業をしていて驚いたことは、英語の語順「誰が(主語)、なにした(動詞)」を最初に書く意識がかなり弱い印象がありました。

そのため、これから始まる冬期講習で、私はその生徒に合った学習内容や速度などの授業面だけでなく、その生徒に合わせた承認を取り入れ、4月からの総復習をしていこうと思います。

例えば、先程述べた「誰が(主語)、なにした(動詞)」の語順を理解できていない生徒には、その説明の後、演習問題に取り組んでもらい、「英語の表現に慣れてきたね!すごいよ!」などの声掛けを。
また、be動詞と一般動詞の区別がつかない子にも同様に解説の後に演習に取り組んでもらい、「違いを見極められる目になったな!!」などの声掛けを行いたいと思います。
これを繰り返すことで、難化傾向にある英語であっても、「立ち向かい乗り越えられるのだと実感してもらうこと。」それが、私個人で掲げている冬期講習の目標です。

もちろん、中学1年生の英語に限った話ではなく、どの学年のどの科目であっても目標達成を叶えるため、生徒に寄り添う姿勢で接していきます。この冬、どこよりも温かい塾を目指して講師一同、生徒と向かい合い共に励んでいこうと思います。

912, 2021

「先生、オレの自転車なくなりました」

12月 9th, 2021|

西川田教室の新井です。

12月5日に行われました、下野模試の前日のことです。その日は中学3年生を対象とした「入試必勝パーフェクト講座」という入試本番を意識した特別授業を行っていました。生徒たちは1教科75分の入試対策授業を終え、次々と自宅へ帰り始めていました。私は「よし。今日も1日問題なく終わったな。明日の下野模試の準備をしようかな」と思い、行動しようとしていたその時です。

「先生、オレの自転車なくなりました」

と、生徒が教室に戻ってきて声をかけたのです。室長の岩崎先生がすぐに駆け寄り、状況を確認しました。私も後に続こうと思い、入り口の方に向かいましたが、近づくにつれ、笑い声が大きくなっていきました。同じく入試対策授業を受けていた友だちに自転車を隠される「いたずら」をされていたのです。

私は近づくにつれ、大きくなる笑い声を聞いて、「なるほど」と状況を理解しました。案の定、「いたずらをされただけだったみたいだよ」と私に伝え、岩崎先生は教室に戻られました。

西川田教室の生徒たちの仲の良さは、同じ空間にいるものとして分かっていましたので、私もそうでないのかと思っていました。実際に友だち同士のいたずらですみ、自転車も無事に見つかりましたので、良かったのですが、もし盗難だったらと考えるとゾッとします。あの一言だけを聞いて、すぐに反応できた岩崎先生の動きを見習わなければいけないなと思いました。

私は普段から、自転車がきちんと並んでいないか、送迎の車にぶつかってしまう位置に置いていないかどうかを気にして、授業の合間に教室外へ出ていますが、次回からは自転車の鍵もついているかどうか、自転車の籠には生徒の荷物が置いていないかどうかなどにも気を配り、自転車を並べようと思います。

あらためて、西川田教室の生徒同士の仲の良さ、そして中学3年生にもなると、なかなかいたずらのスケールが大きいな、と実感した1日でした。

212, 2021

コノテーションで捉える

12月 2nd, 2021|

西川田教室の新井です。中間テストを終え、少しずつ答案が返され始め、生徒と共に一喜一憂する日々を送っています。生徒から「英語はかなり(点数が)取れた!」や「暗記会の問題出たよ!」などの声を聞くと、自分たち講師が生徒の結果に貢献できたように感じ、嬉しく思えます。
しかし、嬉しい報告がある一方で、悔しい報告を聞くこともあります。例えば数学は、今回の中間テストでは、どの学年でも関数領域が出題されたため、関数が苦手な生徒たちは苦戦を強いられました。
事実、私は生徒たちからテストの前後で「先生。私、関数の問題全然分からないです」とよく声を掛けられました。
この例の私は「そっか。関数が全然分からないのか」と返事だけすることはありません。言葉の文字通りの意味(デノテーション)ではなく、その言葉に含まれている、もっと深い意味(コノテーション)が何かを考えて生徒に向き合っています。
この例の場合は、「関数の問題が分からない」には「関数の問題ができるようになるためにはどうしたらいいのか教えてほしい」という意味が言葉の奥に含まれているのではないかと考え
「じゃあ、一次関数(比例or二次関数)の式、aを用いて表すことはできるの?
まずはそこから一緒に見ていこうか?」
と声をかけています。もちろん、生徒はこれを求めて私に声を掛けてきた訳ではないかもしれません。休み時間の何気ない発言だった可能性もあります。

ですが、例え生徒にとって、おせっかいな対応になってしまったとしても、言葉には表れない本当の願いや悩みを考えながら生徒に寄り添っていく。このスタイルを私は塾人として貫き通したい。心からそう思っております。

2511, 2021

根拠のない自信の重要性

11月 25th, 2021|

西川田教室の新井です。中間テストが近づき、中学生たちと「テストの点数」について話し合う機会が多くなりました。生徒たちが定めた目標点数に到達できるよう、テスト対策授業や理社暗記会を通して、生徒たちの得点を少しでも上げられるよう、全力でサポートしていこうと思います。

特に数学の授業では、「基本問題で正確に得点を積み上げてもらいたい」という想いから、私は計算問題を多く取り組ませています。分からない計算問題の解き方を伝え、その類題に取り組んでもらい、さらに宿題を通して演習量を増やすというサイクルを回すことで、生徒がその問題に慣れることを目的としているからです。
数学では、問題に慣れた状態になると、その問題で計算ミスやケアレスミスによる失点が少なくなります。問題に多く触れることで、「あれ、こんな複雑な分数が答えになることあったかな?」といった思考に自然と行きつくようになるからです。
数学教育ではこのような状態になることを「感覚が豊かになる」といいます。私は生徒たちにこのような感覚が身につくよう授業に取り組んでいます。

またこのような感覚や「これだけ問題解いたのだから、テストでもきっと大丈夫だろう」といった根拠のない自信は生徒たちにとって非常に重要です。根拠のない自信は心のエネルギーになってくれます。なぜなら「自分でもやればできるのだ」という気持ちを抱かせてくれるからです。私は生徒たちがこのような自信を持って生活してくれるよう、これからも生徒たちの行動や成果に対して承認し続け、テストの点数には見えない心のケアもしていければと思います。

1811, 2021

大切なのは自制心?いやいや「習慣」と「環境」です!

11月 18th, 2021|

進光ゼミナール西川田教室では、10月30日から保護者面談を行ってまいりました。
保護者面談に多くの方にご参加いただき、本当にありがとうございました。今回の面談では、多くの保護者様から、「自宅で集中して勉強に取り組めない」というご相談をいただきました。現在のお子さまを取り巻く環境は、私が子どもだった30年以上前とは一変し、インターネット、スマホの普及、LINEやYouTube、SNSなどによって、24時間、世界とつながり、誰とでもコミュニケーションを取ることや、ゲームで遊ぶことが可能になりました。このような現状の中で、子どもたちが集中して勉強に取り組むことは、もはや至難の業となり、子どもの自制心に頼るのみとなっているように思えます。しかし、絶望しないでください!! 実は人間の行動を決めるのは、90%以上が、「習慣」と「環境」です。私たちの行動の多くは、無意識に「習慣」と「環境」に支配されています。この学ぶ「習慣」と「環境」を作ってしまえば、自制心などなくとも、集中して勉強することができます。ところが、これまでの「習慣」や「環境」を変えることはなかなか大変です。そこで、私のおすすめをご紹介したいと思います。

小学生のお子さまの場合、1日15分だけ、リビングでテレビを消して宿題に取り組んでみて下さい。私は以前、教室で小学生を指導する際に、10分だけ「勉強タイム」と名付けて、何も話さずに、1人で問題に取り組む時間を設けていました。「勉強タイム」が終わった後は、少し会話をしながら〇付けをし、解説などを行いました。1日10分、勉強に集中して取り組む習慣ができると、とても素晴らしいと思います。なかなか親子だと話をせずに勉強をすることは難しいと思いますが、10分だけがんばってみてください。

中学生の場合には、敵はスマホとゲームになります。また、自室で勉強するお子さまも増えてくると思いますので、1日30分は、スマホに手を触れないようにし(例えば、リビングにスマホを置き、自室で勉強するなど)、勉強してみましょう。一度に30分は集中力がもたないお子さまは、15分×2回が良いと思います。

高校生の場合は、塾に自習に来ましょう!なかなか、保護者の言うことを素直に聞けないお年頃になると思うので、塾や図書館など、勉強に集中しなくてはならない環境で勉強する習慣をつけましょう。

新しい「習慣」を身につけることは、とても大変なことですが、とても大きな財産になると思います。気が向いたら、ぜひ、お試し下さい。

長いメールになりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

811, 2021

2学期は「生徒との対話」を重視する

11月 8th, 2021|

西川田教室の新井です。西川田教室付近の中学校では、中間テストが近づいて来ました。中学生の学習内容がまた一段と難化傾向にある今学期。数学を例にすると、各学年「比例・反比例・一次関数・二次関数」という関数領域の学習に移ります。関数領域の学習は、文字式・方程式を扱ってきた1学期の代数領域のものに比べ、内容が難しいと感じる生徒が多い分野です。なぜなら、1学期は式だけを扱っていましたが、2学期になると、式・表・グラフなどのいわゆる「数学的モデル」を相互に関連付けて扱わないといけないからです。

私が大学・大学院で数学教育の研究を行っていた時も、「関数領域の問題を理解させるためにはどのようなアプローチがあるか」などを研究している論文を何度も目にしていました。様々な論文がありましたが統一して述べられていたことは、「演習量を重ね、式・表・グラフの出題に慣れていかなければ、理解に至ることは難しい」ということでした。

そこで私は、西川田教室にて、生徒の「分からない」と今まで以上に向き合っていこうと考えています。どこが分からないのか、何が読み取れていないのかを生徒との対話の中で、発見し解決していくことで、教室に来た時よりも「分かった」と思って帰宅してもらえればなと考えています。これを繰り返すことで、2学期最初の中間テストでよりよい「スタート」を切ってもらえれば、そう願って生徒たちと接しております。