こんにちは
若松原教室の阿部です

今年度の高校入試もあと2週間程度で終わります。
受験生は最後の追込みで頑張っています。

ここ2,3年の高校受験を通して思うことがあります。
それは、通信制の高校を選択する受験生が増えている、ということです。
ある調査によると、私立の通信制高校志願者は、20年前と比べて倍増しているそうです。
通信制高校と全日制高校の大きな違いは、学校に通学するかどうかです。
全日制高校では基本的に毎日通学して授業を受けますが、通信制高校では送られてくるデータや書類を使ってレポートを提出したり、テストを受けます。
学校によって違いはありますが、基本的には毎日登校することはありません。

「多様な学び方を求める生徒が増加したため」とも思うのですが、多かれ少なかれ「コロナ」の影響があるのではないでしょうか?
コロナ禍によって不登校が増えたのは知られているところです。
臨時休業より『学校なんて別に行かなくてもいいんだ』という認識が広まり、学校へ行くのは時間のムダと考えるようになります。
学校は通信制で月に1度だけ行って、余った時間をゲームに費やしていた方がいいと考える子が出てきたのです。
また一方で、人付き合いが苦手な子が増えていることもあるのではないでしょうか?
コロナの影響により、多様な人たちと自由に触れ合う機会を奪われています。
そのため、人と生身で接することをできるだけ避けようとする傾向が顕著なのです。
だから、先生とも生徒とも直接かかわらずに済む通信制へ行こうと考えるのです。

通信制の学校に行くことには賛成です。
通信制の学校で、夢をかなえた生徒も知っています。
しかし、通信制高校へ行く必要がない子供たちまでもが、選択していることに不安を感じました。
生まれつき他者とかかわることが得意な子供はいません。
人と接していくうちにだんだんと慣れ、集団の中で生きていく力を身につけていきます。
苦手だというだけで避けてしまえば、ますます人とかかわることが難しくなり、それが本人の生きづらさを生むことも十分にあるのではないでしょうか?

「多様な学び方を求める生徒が増加したため」で片づけられないような気がします。
ベストな学校を選ぶことは、本当に難しいことです。