こんにちは。西川田教室の岸井です。
4月になりましたね。今年の4月1日は、エイプリルフールより新元号の発表の方が盛り上がりを見せ、塾でもお昼休みの間には、あちこちで「令和」という言葉が飛び交っていました。この新元号については、若松原教室の阿部先生が室長ブログの方で少し書かれていますので、こちらでは割愛させていただき、本題に入らせていただきたいと思います。

私は小学生の頃から耳にタコができるほど伯母に言われていました。それは「人の言うことは聞くんじゃない!」「人の言うことは聞いちゃだめ!」ということです。これに対し、屁理屈や揚げ足を取ることが大好きだった私は、「伯母さんの言ってることは矛盾してるよー。ここで“わかった!人の言うことは聞きません!”って言ったら、おばさんの言うことを聞いてることになっちゃうよー。おかしいよー」なんて言い返していましたが、最近よくその言葉を思い出し、伯母が言いたかったことも分かるようになり、その通りだなぁと思うようになりました。

この「人の言うことは聞くんじゃない」の“聞く”は、「耳を傾ける、話を聞く」ことではなく、「言われたようにする」ということです。つまり、伯母が言いたかったことは「人の話に耳を傾けるな!自分の信じる道だけを進め!」ということではなく、

「人の話を聞くのはいい。ただ、言われたとおりにするのではなく、言われたことも参考にしつつ、自分の考えを持って、生きなさい。」

ということです。これだけの内容のものを、一言にまとめ、「分かれ」というのは小学生には酷だったと思いますが、今になってこの教えの意味と大切さが分かり、一周回って伯母には感謝しています。

このブログを書くにあたって、この言葉の意味を思い巡らしていると、3月まで放送されていた「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」のストーリーを思い出しました。

ドラマの中で柊先生は、景山の本当の死因を掴もうとし、手掛かりになりそうな動画をSNSにアップしていきます。それぞれの動画を見て、ドラマの世間のみなさんも、視聴者も、本当に自殺なのか、他殺なら誰が真犯人なのか考えていったわけです。しかし、その手掛かりとなっていた動画の中には、景山も協力して作ったフェイク動画もあったのです。これで今まで信じていた“事実=証拠”が嘘だったことを叩きつけられた視聴者たちに、柊先生は想像力の大切さを訴えます。

「誰に対しても疑いの目を向けろ!」というのではありません。「今ある情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考えて、行動しろ」ということです。そうすることで、ほかの誰かのものではない、自分だけの人生を作っていける、豊かに生きられるのではないかと思います。

塾の先生が人生論を語っているようですが、想像力は勉強にも直接影響する力です。数学の図形はもちろん、国語の登場人物の心情、理科の実験についての問題など、想像力がなくてはできるどころか分かり得ない問題が多いです。

自分の今後の人生のため、勉強のため、いろいろなことに向き合い、すぐググるのではなく自分で考えて、想像力をつけていきましょう!

 

“想像力を働かせて、自分の言動や行動に責任を持つ。”

“決断をする前に踏みとどまって、これが本当に正しいのかを問いただす。”

“そんな誰もが分かっているのにできていない。考えることの大切さを、みんなには伝えたかった。”

柊一颯