(株)栃木よみうりより創刊されました、
高校進学ナビ「よみパス」創刊号に、今回も進光ゼミナールを代表して原稿を書かせていただきました。
3月23日に発行されたものなので、なかにはすでに御覧いただいた方もいるかもしれませんが、
今日のブログでは、私が書いた記事をご紹介したします。

学習塾の現役先生5人に聞く「栃木県高校入試の総括」

「3月6日、県立高校の一般入試が行われ、多くの中学3年生が志望校合格に向け、全力で挑んだ。力を出し切れた人、出し切れなかった人、笑顔になれた人、悔しい想いをした人、様々な想いがあふれたと思うが、この想いを糧に、皆さんの人生がより豊かに実っていくことを願っている。

多くの受験生がチャレンジした県立高校の一般入試を振り返ってみよう。今年度の入試問題は、英語と社会の出題傾向に少し変化はあったが、国語、数学、理科は例年通りの出題傾向、難易度だったといえる。具体的には、英語の文法問題が記号選択から、空欄補充問題へと変わった。社会は単純な知識を問う問題は少なくなり、1つ1つの知識をきちんと理解し、他の知識との関連性を考えて答えなくてはならない設問が多かった。

全体として変化は少なかったが、この英語と社会の少しの変化は、2020年の「高大接続改革」に向けての大きな変化の一端だと考えている。これからは、これまでの知識偏重の試験から、思考力、判断力、表現力を問われる試験に代わるはずだ。高大接続改革では、大学教育を受けるために必要な能力として、「主体性を持って多様な人々と協働しながら、問題を発見し、その解決策をまとめ、実行するために必要な諸能力」を有しているかどうかを評価することが一層重要となる。そして、それら諸能力は、小学校、中学校、高校と各学校段階で育成を目指す資質・能力をつないでいくことが求められる以上、義務教育の学習内容、高校入試の出題傾向が変わることは間違いない。これから、私たちは、知識を詰め込むだけではなく、これまでに学んできた知識を活用し、自らの課題を発見し、その解決に向けて探求し、成果を表現するために必要な思考力、判断力、表現力などの能力を身につけ、社会に出てから活躍できる人物を育んでいかなくてはならない。そんなことを強く感じた入試だった。」