8月29日(火)、朝日新聞の一面に全国の小学6年と中学3年の計200万人が受けた2017年度の全国学力調査結果についての記事が掲載されていた。

今回で10回目となる全国学力調査も例年同様、国語、算数・数学とも必要な情報を整理して考えをまとめる思考力や、判断の理由を説明する表現力を問う問題の平均正答率が低かったこと、大学入試センター試験に代わって20年度に始まり、今の中3から受ける「大学入学共通テスト」では、これまでのマークシート形式の試験から、記述式の導入などで「思考力・判断力・表現力」が問われるため、新しい学習指導要領でも重視されるこれらの力について、今回の調査結果は、いまの小中学生にも課題があることを示していると記事はつづっている。

栃木県の全国学力調査の正答率を見てみると、どの分野も全国の平均正答率とほぼ変わらないが、各分野全国一位の県の正答率と比較すると、-5~-9%とその差は大きい。特に、小6は国語、算数ともに応用のB問題の正答率が低く、中3では、数学の基本問題、A問題での正答率が低い。

この結果を受けてというわけではないが、この教室に通う小学生たちも自分の考えを言葉にすることを苦手としている生徒が多い。そのため夏期講習の締めくくりに、小学生全員、読書感想文に取り組んでいます。小1~3生は「アランの歯はでっかいぞこわーいぞ」(BL出版)、小4~6生は「耳の聞こえないメジャーリーガー ウィリアム・ホイ」(光村教育図書)を読んで、感想を書いています。そもそも読書感想文を塾以外で書いたことがない生徒が多いので、“読書感想文書き方シート”を使い、自分が不思議に思ったことの理由を考え、自分だったらどうするだろう、など自分に置き換えて考えながら感想文を書いています。最初は、何を書けばいいのかわからない生徒も多いですが、こういった取り組みを続けて行くことで、「読解力」、「表現力」を磨いていきたいと思っています。