皆さんこんにちは。進光ゼミナール西川田教室の岩崎です。

前々回のブログでご紹介した、教育コンサルタント中土井鉄信先生の、興味深い国語の授業のやり取りを見つけましたので、ご紹介したいと思います。
中土井鉄信先生が、とある私立高校の理事をしていた時に、夏の講習で国語の授業を担当した時に、なぜ国語を勉強するのかを生徒たちに話した内容の一部になります。

中土井 :このクラスで国語が好きな人?(手を上げる格好をして質問)

えっ!誰もいないの?

じゃあ、国語が嫌いな人?(手を上げる格好をして質問)

えっ!そんなにみんな嫌いなの!困ったな。

難しいから嫌いっていう人?(手を上げる格好をして質問)

ほとんどそうなんだ。難しいと思っているんだ。

国語は、難しいよな。先生も学生時代は、苦労した。

でも、国語ってそもそも難しいもんなんだよ。

そうしないと、役に立たないんだ。他人の気持ちって、なかなかわからないだろう。

国語は、他人の気持ちを分かるようにするための訓練なんだ。だから、易しいと現実的な役に立たないんだよ。だから、難しくしてるんだ。でもね。他人の気持ちもその人とじっくり話をしたらわかってくるだろう。国語も同じなんだよ。じっくり読んでいくと、一杯ヒントがあって、段々わかってくるんだ。君たちは、まだそのヒントの見つけ方が分かっていないだけなんだ。

だから、この講習で、そのヒントの見つけ方を教えるから。そうすれば、他人の気持ちもわかるようになるよ。国語を勉強するって、他人の気持ちを理解するための練習なんだ。

さあ、練習しよう。

こんな感じで伝えながら、授業をスタートさせたそうです。

「他人の気持ちを理解する」とても、重要で、最も難しいことかもしれません。しかし、相手が、自分の気持ちを理解しようと努力してくれている。その意識、態度が伝わるだけでも大きく相手との心の距離は縮まるのではないでしょうか。そういう大人になれるよう、これからは国語を教える際の意識を変えたと切に思いました。