今回は珍しく、そして突然に、本のご紹介です!(笑)
突然紹介したくなった本は、遠越段著「スラムダンク論語」です!!!

この本を知るきっかけは、私と同年代の塾の保護者の方が、私がバスケ経験者でスラムダンス好きなのをご存じで、本屋さんで見つけたこの本を紹介してくれました。

漫画版「スラムダンク」の名言、グッとくる言葉を、中国の古典、孔子の教えを集めた「論語」という語録と併せ読むというスタイルの本です。

この本に登場する「スラムダンク」の名言を読みながら、そのセリフが発せられた場面を思い出し、懐かしい気分になったので、昔買い集めた「スラムダンク」の単行本を実家に探しにいったのですが、数年前に実家建て替えの際、荷物を整理したのですが、その混乱の中で「スラムダンク」は行方不明になっており見つかりませんでした。。。(余談ですが、「ドラゴンボール」も行方不明でした。。。)

 

今日は、懐かしの「スラムダンク」の名言と、孔子の教えをお伝えします。
もちろん、最初に取り上げる名言は、、、みなさんおわかりですね?

湘北高校 安西監督の
「最後まで、、、希望を捨てちゃいかん。あきらめたら、そこで試合終了だよ。」です!この言葉は、三井寿が中学生の時、県大会の決勝で安西監督からかけられた言葉。この言葉が、のちに三井寿が湘北高校に進学するきっかけとなりました。

一方、論語では、以下のような言葉があるそうです。
「冉求(ぜんきゅう)曰はく、子の道を説(よろこ)ばざるに非ず、力足らざるなり。子日く、力の足らざるものは、中道にして廃す。今、汝は画(かぎ)る。」
弟子の冉求(ぜんきゅう)曰く、先生の教えられる道を学んでいくのは素晴らしいことだと思うのですが、私の力が足りないのです。孔子曰く、本当に力のないものは、道の途中で力尽きて止めてしまうことになる。しかし、お前は、力尽きたわけではないのに、自分で自分の力を見限りあきらめようとしている。最後まであきらめてはいけない。という教えだそうです。

安西先生の言葉、孔子の言葉のように、私たちは、おうおうにして「僕には(私には)、これ以上はできない」と自分からあきらめてしまうことが多々あります。「できない」ことと、「あきらめてしまう」ことは違う。体よりも心が折れることの方が圧倒的に多い。最後まで自分を信じてやり抜くこと、挑戦し続けることは、とても難しいことだけど、それができる人になりたいですね。

また、この言葉には、弟子の力(能力)を信じる、師の愛情を感じます。私は塾でたくさんの生徒とともに学習に取り組んできました。塾に来る生徒たちの多くは、勉強に対して自信をなくし、自ら積極的に挑戦する心のエネルギーがなくなっています。教育の世界では、その心のエネルギーをセルフ・エスティーム(自己肯定感・自己重要感)と呼び、セルフ・エスティームは承認がなされないことで低くなっていきます。大人の「なぜできないの?」とか「何回言ったらわかるの?」、「こんなのもできないのか」などの言葉が子どもたちの心を傷つけ、自信を奪っていきます。だから、塾に初めて来た子どもに私が最初にかける言葉は、「一つだけ約束しよう。間違えても気にしないこと。間違えることも、わからないことも悪いことじゃない。わからないことは、わかるように努力すればいし、できないことは、できるようにすればいい。それが成長だだよ。勉強ができる、できないよりも、成長し続ける人であって欲しいから、1回や2回の間違えなんて気にしない。あきらめることをあきらめて、できるようになるまで続けよう。」と声をかけます。私たち大人は、ついつい子どもたちの出来ないところや、悪いところに注目し、それを指摘してしまいますが、子どもたちはそのたびに自信を失っていきます。安西先生や、孔子の言葉の中から、弟子の力(能力)を信じ、「君ならできる」というメッセージが伝わるからこそ、弟子たちも心を奮い起こいし、チャレンジすることができるのではないでしょうか。

「最後まで、あきらめずにがんばる」、言葉にしてしまうと簡単ですが、子どもたちが自分自身を信じ、最後まで戦い抜くためには、心のエネルギーが必要です。そのためには、普段、あたりまえのようにできていることを見過ごさず、承認し、心のエネルギーを蓄えなくてはなりません。まずは、大人が前向きな視線で子どもたちを見て、承認し、伝えることから、あきらめずにチャレンジしなくてはいけないな!そのように思いました。

心にエネルギーがあふれている子は無敵です!

長文、乱文になりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございます。