桜の花の季節ですね。以前は関東地方では入学式と桜の満開が重なっていましたが、最近は地球温暖化の影響で入学式の時には散っていることが多くなりました。今年の宇都宮ではここ最近の寒波により、何とか桜の花の中で入学式が迎えられそうです。

ところで一番代表的な桜の種類であるソメイヨシノは、沖縄では花を咲かせないことをご存知でしょうか。育たないわけではなく、花芽をつけないのです。

桜の花が咲くためには冬の寒さが必要であり、沖縄の冬はあまりにも暖かいため桜は咲きません。これは桜だけの現象ではなく、栃木が誇る特産のイチゴも同様です。現在は冬がイチゴの旬になっていますが、農家では冬にイチゴを実らせるために秋に苗を大きな冷蔵庫にわざわざ入れて、イチゴに冬が来たと思わせるのです。そしてその後、温室に入れるとイチゴたちは春がやってきたと勘違いして花を咲かせ、冬本番に実をならせるのです。甘いイチゴのためには厳しい冬を経験することが必要なんですね。

人生にも時には寒い冬が必要で、ずっと生ぬるい春のような環境で育つと駄目な人間になってしまうのかもしれません。皆さんも辛いこと、嫌なことからいつも逃げるのではなく、厳しい冬を乗り越えて美しい花を咲かせ大きな実をつけて下さい。