こんにちは、進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城です。
江曽島教室の とある一室に、先日から、こんな貼り紙がされました。
…貼り出したのは、私なのですが(笑)
その部屋は、江曽島教室 開校時に、内装を全て新品にかえてもらった『トイレ』です。
私は学生時代、教育熱心な両親に手を引かれ、集団指導塾に2つ、個別指導塾に3つと様々なタイプの塾を転々とした経験があります。
ですので、私は常に、当時の自分の気持ちと江曽島教室の現状を照らし合わせながら「より生徒様にとって良い塾は、どんな塾かな?生徒様は今、どのような気持ちで学習してくれているのかな?」と『生徒様の目には、塾学習の環境が、どのように映っているか』を考え、教室運営にあたっています。
先日も、そんなことに思いを巡らせながら、塾生様向けに作った『学習効率の良いノートのとり方の実例』というポスターを貼り替えたり、教室内のレイアウトを考えていた時に、ふと思いついたのが、今回の写真の案でした。
私が学生時代、自分の通う塾のトイレを利用する際、もちろんスマホも手元にないので、トイレの中の壁に貼ってあった、塾内広報だよりのような読み物をまじまじと読んでいたな~という記憶がその時、蘇って来ました。
特に面白い内容が、そのお便りに書かれていたわけではないですが、ついつい目を落としてしまうトイレの中にある読み物。
今となっては、何が書かれていたかは、おぼろげにしか覚えていませんし、また当時の塾授業の内容を全て覚えているわけでもありませんが、それを読んでいたこと や その内容も一部だけは、20年以上が経った今でも記憶に残っています。
「『それらを生徒様が読む時間』と その集中力 を学力アップの為に、いかしてあげられないだろうか?」と考え「そこで読むものを英単語や計算公式だけに絞れば、それだけを覚えられる環境を作れるのではないか」という結論に至りました。
本来、教室運営をする上での信念として「なるべくシンプルに、広々とした空間で学習できる環境をご提供する」という考えを持っていた私は「トイレ内には、何も掲示しない。できるだけ学習に集中できる環境をご提供することが、学習塾の持つべき機能。トイレ内 掲示物は、生徒様の中に生まれる学習に対する雑念を増幅させてしまいかねない」という方針のもと、先日まで教室のトイレに、一切の掲示をおこなっておりませんでした。
それを「学習の機会を提供できる空間にしてしまおう!」と捉え直すきっかけが、この案でした。
しかし、気の早い私は、英単語100語を書いた巨大ポスターを作り、壁に貼ってみましたが「これを見せられたとしても『木を見て森を見ず』じゃないけど、100語の単語がぼやーっとした景色にしか見えず、多分、1語も覚えたいと思わないだろうな…」と思い、再考。
沢山の英単語 暗記の宿題を学校から出題され、「こんなに覚えるの~?」とうなだれていた生徒様と会話の中で、
山城先生「じゃあ、明日の塾の授業までに、1語だけ覚えて来なよ!1語だったら、覚えられそうな気がしない?」
Dくん「1語だけなら…」
山城先生「なら決まりね!明日、覚えてるか、塾でチェックするから!それで、もし覚えられてたら、次また1語だけ覚えるようにしようよ!」
というやりとりを生徒様とさせて頂いたことを思い出し、トイレには1枚のポスターに英単語をたった1語だけ、デカデカと書いて、貼り付けました。
1語だけなら、生徒様への記憶も残り易いですし、トイレにこもったっきり、室内の読み物に夢中になってしまうこともありません。
生徒様の日頃の習慣の中に、学習のヒントになるものを織り交ぜ、「これだけの量なら、取り組んでみようかな」というお子さまのお気持ちに火を付ける為のお手伝いをする。
私のそうした想いから生まれたのが、この1枚のポスターです。