こんにちは
若松原教室の阿部です

昨日久しぶりに学生の頃に読んだ「誰がために鐘は鳴る」(ヘミングウェイ)を読み返しました。
(気付いたら明け方でしたが…)
スペイン内乱で散った若者の死は、現代の平和な世に生きるあなた方の大きな損失でもあるのだ、と戦争の悲劇を訴えている内容です。
この物語の冒頭に、イギリスの詩人ジョン・ダンが書いた「誰がために鐘は鳴る」という一編の詩があります。

”なんぴとも一島嶼にてはあらず
なんぴともみずからにして全きはなし

人はみな大陸(くが)の一塊(ひとくれ)
本土のひとひら
そのひとひらの土くれを
波の来たりて洗いゆけば
洗われしだけ欧州の土の失せるは
さながらに岬の失せるなり
汝が友どちやなれみずからの荘園の失せるなり

なんぴとのみまかりゆくもこれに似て
みずからを殺(そ)ぐに ひとし
そはわれもまた人類の一部なれば

ゆえに問うなかれ
誰がために鐘は鳴るやと
そは汝(な)がために鳴るなれば”

改めて読むと、思うことがいろいろ頭の中を駆け巡ります。
僕はいつも、「世の中には困難なことはあるが、不可能なことはない」と言っています。
それでも、抗うことができないこともあります。
不意の訪れる「哀しみ」はその一つかもしれません。
今は一瞬の哀しみとして受け取ってください。
それでも僕たちは「前に」進まなければいけません。
それを乗越えた時に、また新しい自分に出会えると信じて「前を」向きましょう。

ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」は、中学生には難しいかもしれませんが、高校生なら読めるはずです。
今の世界情勢の背景もリンクするところがあるから、スッと入ってくるかもしれません。

3/1は高校の卒業式でした。
4月からの新生活が始まるちょっとした時間を使って読んでみてください。
高校生の皆さん、卒業おめでとうございます!!