西川田教室の新井です。先日、大学入試共通テストが終了しました。これまでのセンター試験とは出題傾向が大きく変わり、学習指導要領の改訂が出題に影響を与えていると感じさせる内容がありました。

数学には、現実の事象(イメージしやすい状況)や対話文から、数学の問題へと落とし込んでいく問題が出題されていました。
私個人の感想になりますが、数学Ⅰ・A(高校1年生の学習内容)の共通テストは現実の事象を扱う問題が出題されましたが、数学の単元と結び付ける誘導が少なかったり、従来のザ・数学の問題を扱う大問も内容が難しかったりと難化傾向にあると感じました。

来年度以降の受験生を指導していく上でも、問題にしっかり目を通し分析していこうと思います。
そして高校入試も、残り50日を切り、子どもたち自身が残りの日数を意識するような時期になりました。私は最後の追い込みのためにも苦手科目や不安な科目,単元をサポートしていくだけではなく、精神面のケアも行っていきたいと考えています。
私がこのようなことを考えているのは、以下の出来事があったからです。

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私立受験の前日に解いていない年度の過去問を一通り取り組みたいと話しかけてくれた生徒がいました。その生徒にとっては、まだ過去問をやり切れていないと感じていたため、直前となり一気に不安が押し寄せてきたのだと私は思いました。私はすぐに過去問を印刷し、生徒に渡しました。

しかし、私は過去問を渡しただけで細かいミスや受験当日のアドバイスを丁寧に伝えることができませんでした。
その生徒は、一通り解き終えた後に自宅へ帰っていきましたが、1時間後にまた塾へ来て「家で解くから、まだ解いていない過去問がほしい」と私に声を掛けてきたのです。

その時に私は「生徒の学習時間や内容を準備するだけでは、生徒の心からの不安や焦りを解消することはできない」のだと気付きました。
その後、その生徒には「直前ではあるけど、ここまでやったのだから、この後は根詰めずに明日に備えなよ」と言って、取り組める量の過去問を渡しました。

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結果その生徒は、死亡していた私立高校に合格しました。しかし、もっと早めにケアができたのではないか、もっと直前の体調管理に気をつけた対応ができたのではないかと、私自身反省する機会となりました。
残り50日を切った今、生徒たちの学習指導とともに精神面のサポート、勇気づけるための声掛けを行っていきたいと思います。