自分の『理想の教育』という器を空にする

こんにちは、進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城です。

 

 

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江曽島教室では授業中、授業ブースがお友達同士であっても、静かに取り組める環境作りを徹底するよう、心掛けて教室運営を行っています。

理由は、塾が学校と違い、「勉強する為に来る場所」という目的で、人が集まる場所だからです。

中には「近所に、友達が多く通う学習塾もあるにはあるんだけど、塾は、分からない問題を分かるようにする為に通う所だから、敢えて友達のいない環境を選びたいから。山城先生の教室は、そうした環境を整えて下さっており、メールやお電話で『最近、塾ではこうなんですが、ご自宅では如何ですか?』と細かな通塾状況を教えてくれるから、通い続けたいと思えている」というお言葉を下さる保護者様もいらっしゃいます。

 

そうしたご意見もあれば、やはり「勉強は、あまり好きじゃない」と仰るお子様が、世の中の大半であることも否めません。

そこで私は、もちろん生徒の皆様にとって適切かどうか、時期や状況を鑑みてですが、授業中、他の生徒様の授業の邪魔を決してしないことさえお守り頂ければ、自習にお越し下さる生徒様同士での教え合い や 歴史・地理などの暗記モノをクイズのように出題し合うなど、『塾生同士で一緒に勉強をする』ということを禁止していません。

禁止をしない理由は、生徒様のご性格・学力の程度・置かれている環境の違いなどにより、『塾生同士で一緒に勉強をする』ということが、首根っこを掴まれて、ただ静かに学習に取り組むことを強制されるよりも、定着率が上がったり、苦手な学習に面白みを感じ始めるきっかけになりえるからです。

「友達と一緒に、わいわい覚えた方が、頭に残る」という動機は、悪い動機なのでしょうか?

私は、自分の『理想の教育』という器を完全に空にして、常に保護者様ひとりひとりのご要望に合わせた塾学習の提供を徹底しています。

①「テストの点数を上げたい」

②「学ぶことの楽しさを知って欲しい」

③「学習のやる気を出して欲しい」

④「静かに一人で学習に取り組める習慣を付けて欲しい」

他にも様々なご要望がありますが、例えば① ~ ③は、生徒様ご本人が嫌がっているのに、首根っこを掴んで、ただ静かに学習に取り組むことを強制しないと、達成できないことでしょうか?

またその手法が、① ~ ③ 達成の為の最短の道でしょうか?

④についても元々、静かに一人で学習に取り組めないから、こうしたご要望が出て来ているはずですし、そんな生徒様に「今日から、塾では一言も喋らず、一人で手を止めずに学習へ取り組むように」とお伝えすれば、当初の目標とする習慣が、絶対に身に付くのでしょうか?

ある一定のまとまった学習時間の確保は、確かに必要になって来る部分が絶対にあるので、私も「ちゃんと一人で勉強する習慣も作らないとダメだよ」と言いたくなってしまうこともありますが、その度に、自分の言葉が生徒様の目標達成において、最適なものかを常に、心の天秤で図るようにしています。

 

 

進光ゼミナール 江曽島教室では、どんな些細な学習のお悩みでも真摯にご相談に乗らせて頂いております。

無料体験授業のご受講も頂けますので、ぜひ、ご来塾 や お電話でのご相談をお待ちしております。

http://sinkohseminar.com/inquiry/

進光ゼミナール 江曽島教室

〒321-0102

宇都宮市江曽島町1462番地5

Tel & Fax 028-623-1940

フリーダイヤル 0120-623-194

お問合受付 (月) ~ (金) 14:00 ~ 22:00

初めて保護者様に書面でお礼のお言葉を頂いたお話

こんにちは、進光ゼミナール 江曽島教室の山城です。

 

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江曽島教室もクリスマスムード 一色になって来ています。

飾りつけは大変でしたが、生徒様に「あ!先生、塾もクリスマスっぽくなってきたね!」と言って頂けると、苦労した甲斐があったな、と感じる日々です。

 

さて、英検・数検・漢検などの検定受験シーズンが近づいて参りました。

今回も多くのお申込みを頂戴したのですが、この時期が来ると、昔あった教室での出来事をいつも思い出します。

その出来事は、私が進光ゼミナールに入社後、初めて保護者の方に書面で感謝のお言葉を頂戴したことです。

 

当時、数検をご受験ご予定でいらしたS君の保護者様から、いつも生徒様とやりとりしている記録ノートに、珍しくこんなメッセージを頂戴しました。

「数検を受験予定なのですが、どんな勉強をしていいのか分からないので、是非、先生にご相談をさせて頂きたいです。」

江曽島教室では、毎日の授業で「その生徒様が、どんなミスをする傾向にあるか、どの単元が苦手か、途中計算のどの部分でつまづいてしまうのか」などを講師が記録し、担当講師はそれに必ず目を通すようにしております。

私は、その傾向と私自身がS君の授業の中で感じた「数検受験前に、ここの単元を特に学習しておくと良い」と考える部分をお伝えにあがったところ、「こんなに丁寧に教えて下さった塾は、今までありませんでした。こういうことをお聞きできる機会があると『塾に通っていてよかったな』と感じます」とわざわざ書面で、お返事を下さいました。

せっかくご通塾頂くのであれば、こうした付加価値をサービスに乗せて、お伝えできる塾に教室運営をして参りたいな、と改めて思わせて下さったお言葉でした。

教える側の心持ち

こんにちは、進光ゼミナール 江曽島教室の山城です。

 

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先日、進光ゼミナール全教室で、塾内講師向けの内部研修を行いました。

進光ゼミナールでは、年に数回、このような講師研修を実施しています。

生徒の皆様に、より質の高い授業をご提供できるよう、講師陣も日々、教務の腕に磨きをかけながら、生徒様のお越しをお待ちしています。

いつもの授業が終わる頃、決まってそれを思い出す

こんばんわ。

進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城です。

先日、修学旅行に行ってきたという塾生のS君が、授業に来るなり、「先生!先生!」と声を掛けて下さり、こんなものを下さいました。

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「修学旅行に行ったから、お土産ね!」と、綺麗なキーホルダーを下さり、私は江曽島教室に赴任して以来、こうしたものを生徒様から頂くことは初めてだった為、とても嬉しい気持ちになりました。

「個人的に頂くことは難しいから、先生が使うペンに付けて、室長デスクで使わせてもらうね」とお返事をさせて頂き、今でも使わせて頂いていますが、毎日、授業を終えて教室の戸締りをする前、デスクで、ほっと一息つくと、いつもこのキーホルダーが目に入り、その生徒様や塾生の皆様のお顔が浮かんで来ます。

その生徒様については中学受験を控えており、その為の塾での学習準備や 中学3年生の特色選抜の志望理由書のサポートをはじめ、全塾生の皆様の授業準備においても「もう少し頑張ろう!」という気持ちを呼び起こさせてくれます。

陽南中学校の中間テスト

こんにちは。

進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城です。

 

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明日はついに、江曽島教室にご通塾頂いている生徒様の数も多い、陽南中学校の中間テスト本番です。

江曽島教室では、定期テストの出題範囲だけでなく、生徒様と普段の学校授業の雰囲気や学校の先生のなさっていた些細なお話について等、様々なコミュニケーションをとらせて頂きながら、教室運営を一生懸命おこなっております。

そうした中で得た情報によると、とある学年は、つい数日前から「こういう形の問題は、明日の中間テストに必ず出題します」というアナウンスが学校の先生からあったようで「その問題には、こういう答え方をすると、高得点が狙えるかもしれないよ」という解答例プリントを今、必死に作成しています…(笑)

ここ数日で解禁された情報らしく、本日、塾の授業にご出席でない生徒様には、解答例を保護者様にメールで送らせて頂き、そのご説明とご通塾を頂く中での日頃の学習に関するお悩みを伺うお電話をさせて頂く等、可能な限りご家庭との距離の近い学習塾作りを目指して、業務に励んでおります。

 

泣いても笑っても、明日で結果が決まります。

陽南中生やテストをひかえた学生の皆様、是非、頑張ってくださいね!

高校入学だけをゴールにしてしまうと、どうなるか

こんにちは、進光ゼミナール 江曽島教室 室長の山城です。

 

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高校受験を控える皆さんは、私立高校受験の単願・併願の判断の時期に差し掛かっているのではないでしょうか。

多くの保護者の皆様と面談をさせて頂いていると、そこのご判断を最後の最後までお悩みになられている保護者様が非常に多く、私共からご提供できる情報や生徒様お一人お一人と各私立高校との相性など、様々なご相談に乗らせて頂いております。

また、進光ゼミナール江曽島教室でも、

・学校の学習

・県立高校入試の学習

とは別に、先日から、私立高校 専用の過去問 特訓授業をスタートしています。

 

これは、県立の志望高校を決める際にも言えることですが、高校選びで最も大切なことは「高校入学をゴールにしてしまわないこと」です。

少し背伸びをした高校に入学すれば、それと同等かそれ以上の学力の生徒たちだけが周りに集まることとなり、学年全体やクラス全体の平均学力は、中学時代と比べてグンと上がります。

そうすると、学校の学習についていくこと自体がとても難しくなるので、塾や予備校など、第三者的ポジションから学習やモチベーションのサポートをしてくれる人が、必ず必要になります。

そうした周りから支えてくれる人と一緒に、新しい学校環境でも何とかその後の生活を乗り越えていける場合はいいのですが、「入学することだけを目標にしていたから、正直、心からやりたいと思える学習に今の高校で取り組めず、学校生活への意欲が全く湧かない」と漏らす高校生を 今まで私は、何人も見て来ました。

 

なので、私は、このことを強く学生の皆様や保護者の皆様に問わせて頂きたく思っています。

「あなたは、何故その高校にいきたいと考えましたか?高校3年生になって、あなたは何を身に付け、それを身に付けたお陰で、どんな道を切り拓けているでしょう?」。

この質問に、言葉が詰まる方は、是非もう一度、自身のキャリアパスについて、道すじを構築し直す機会を作ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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塾に通うことで得られる最大の価値は、学習時間の確保ではない

こんにちは、進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城で御座います。

 

先日まで、江曽島教室を含む、進光ゼミナール 全教室で、小学生を対象に、『漢字・計算コンクール』と『秋の読書感想文』という2つのイベントを塾生向けに、無料で開催いたしました。

2021漢字計算コンクールポスター

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コンクール結果などは後日、ランキング形式で発表されたり、読書感想文については、製本を行い、塾生の皆様に閲覧頂けるよう、現在手配中です。

改めて、まとまった量の文章を書いたり、漢字・計算についての学力で競い合う機会は、学校生活では意外と少ないもの。

こうした機会を塾生の皆様には、少しでも多くご体感頂けるよう、教室内外へ向けた学習イベントを進光ゼミナールでは複数、開催しています。

 

先日、進光ゼミナール江曽島教室の近隣中学でもある陽南中学校では学力テストを終え、塾生としてご通塾頂いている旭中学校生 や 姿川中学校生の中間テストも間近に迫っています。

若松原中学校に通う 塾生の I君は、今日がまさに中間テスト本番なので、昨日は夜まで、通常授業に加え、塾生なら割安でご受講頂ける定期テスト対策授業で、苦手な理科と社会を猛特訓していました。

「先生~、オレ、理科と社会が一番苦手なんだよ~笑」と言いながらも、昨日のテスト対策授業の最後のコマでは、繰り返し取り組んだ理科の語句を言えるようにまでなっていました。

塾にお越し頂くことの価値は、学習時間の確保ももちろんひとつではありますが、こうした “普段、一人で取り組み始めるには、ハードルの高い学習を 講師自身が生徒と同じ目線に立ち、共に取り組むことで、その敷居を一緒になって下げてあげる” ということにあると、私は考えています。

私は今日、別の生徒たちの授業の準備をしながら、I君の来塾時の第一声を楽しみに、塾生たちと一緒に1日頑張っていこうと考えています。

 

 

 

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子供が「またその話かよ」と思うタイミング

こんにちは、進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城で御座います。

 

進光ゼミナール江曽島教室にも、様々な形のご家庭の生徒様にご通塾頂いています。

もしも皆様のご家庭が、お父様とお母様とお子様とが、ご一緒のおうちでお過ごしになっている場合、ぜひ、親御さんでの役割分担をしてお子様と接して頂けたらな、と考えております。

 

それこそ、母親的な役割を両親ともに行ったり、逆に父親的な役割を2人揃って行っても、子供からすると「学校から帰ってきたら、お母さんに一言 言われ、お父さんが仕事から帰ってくると、同じようなことをお父さんにも言われる」という印象になってしまいます。

親御さんからすると、自分が最も大切なことを一言だけ言っているつもりでも、子供からすると「またかよ」と感じてしまう部分があります。

 

是非、お子様の立場に立ってお考え頂き「お母様が、テストの点数結果について、喝を入れた後は、お父様が『今回の範囲、難しかったらしいもんな。今回のテストの準備は、上手くいかないことがあったりしたの?』とフォローに入る」等、ぜひ役割分担をして、お子様の良い所 と より伸ばせる所 をぜひ、育んでいってあげて下さい。

 

 

 

進光ゼミナールは、全校、以下の期間、秋季休塾となります。

【秋季休塾期間】

10月9~13日

人生は、何歳の時に決まってしまうか。

こんにちは、進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城です。
本日は「人の人生は、何歳の時に決まってしまうか。」というテーマについて、面白いお話を伺ったので、お伝えできればと思って書いています。
ここで言う「人生が、決まる」という状態は、幸福度・経済的な豊かさが、ある一定のレベルで落ち着くことと定義して、お話できればと思います。
人生が決まる大きな要素は、『本当の意味での頭の良さ』、いわゆる『問題解決能力(人間関係、ビジネス、自分の人生の問題を解決し、より豊かなものに出来る力)』だそうで、それらは、以下の①~⑦の細かい要素に分けられるそうです。
① 推論能力 → 物事を客観的に推理する推理力。
② エピソード記憶 → 長期的な記憶力(人生での経験、「2歳の時、この場所には1回だけ遊びに来たよな」という記憶)。
③ 情報処理スピード、空間把握能力 → いわゆるIQ。知恵の輪やる時などに必要な能力で、「こことここが引っ掛かるなら、こうやったら解けるんじゃない?」といった思考力。
④ 言語能力 → 言葉を操る能力、分かり易く話す力、論文力。
⑤ ワーキングメモリ → 短期記憶(今やってる仕事 や アナログな仕事の解決に最も必要な能力。集中力、メンタルの強さ。「あれとこれとこれをやって」と言われた時、脳に情報を入れる間口の広さが『広いか / 狭いか』が、ワーキングメモリが『多いか / 少ないか』であるそうです。ワーキングメモリが多い人は、浅く広いコミュニケーション能力が必要となる場所に馴染み易く、またそうした状況を楽しむ能力が高いそうです。ワーキングメモリが狭い人は、一途な性格である傾向があるそうです。
⑦ 実行機能 → 自分をコントロールする能力、決断力。頭で考えているだけでなく、行動に起こせる能力をさすそうです。
これらのそれぞれは、学習から得られるものも多くあります。
また、こうした能力の多くは、20歳の時までに変化する傾向にあり、それ以降 ~ 40歳までは、ほぼ変化することはなかったそうです。
こうした面からも、学習から学べる部分は、やはり多くあるのだなと実感する機会に、私にとってもなりました。

「呆れたテスト点だ」という声がけは、果たして生徒にとって、何のプラスになるの?

こんにちは、進光ゼミナール江曽島教室 室長の山城で御座います。

 

近隣の中学校では、期末テストの結果が返され始め、学校によっては休む間もなく、実力テストが待っている所もあります。

江曽島教室では、先日のテスト前までの間、中学生は全学年、期末テストの対策に特化した対策をおこなって来ました。

対して、実力テストや下野模試は、過去の学年の範囲を含んだ、期末テスト勉強とは、まったく競技性の異なるテストです。

江曽島教室に通ってくれている生徒様の中には、期末テストと実力テストの時期が被る中学校もあり、どちらの勉強を優先したらいいのか、難しかった部分もあったかと思いますが、実力テスト前になると「明日の実力テストは、去年の学習範囲だった、おうぎ形の面積の求め方の公式を覚えてないと解けないから、そこだけ見直しておいてね!」や「コンパスの作図は、必ず1問は出題されるから、練習しておきなね!」とお声がけをしていました。

実力テストの直前まで、期末テストの範囲で最高の点数を取る為の学習に、どの生徒も全力で取り組んでくれていた姿を私も塾内でつぶさに見て来たので「実力テストは、期末テストの試験範囲と大きく異なるから、学習が大変」とおっしゃる生徒 様がいらしても「そっかそっか。勉強しなきゃいけない範囲も とても広いし、大変だよね」と、是非、ご家庭でも労ってあげて下さい。

期末テストでも、実力テストでも高得点を狙うことを望まれる保護者の方もいらっしゃいますが、その両方で高得点を取ることは、『10年、板前として修業をしてきた和食の料理人に対し、「同じ料理なんだから、次の1年で、プロのフレンチ料理人にもなれるでしょ?」と言っているようなもの』です。

例え、どちらかでしか結果が出なかったとしても、特定の科目でしか成果が出なかったとしても、そこに視点をフォーカスさせて、『よこくここまで頑張ったね!』と声を掛けてあげてほしいと思っています。

私共のような血縁関係のない人間からの言葉より、親御さんからご本人達への “承認をしてあげる言葉” は、その何倍も嬉しいものです。

 

 

 

そうした中で、江曽島教室に入塾してから、人一倍、自習に励む生徒様が、江曽島教室にもいました。

「部活を引退するまでは、勉強が嫌いで仕方なかったけど、勉強が少しずつ分かるようになって来たから、楽しい」と、日に日に自習に来る時間と回数が増えていき、とても良い表情で「ねぇ先生先生?ここはどうやってやるの?」と、まだ取り組んだこともない単元の解き方について、自主的に質問をしてくれるまでに、学習に積極的になってくれていた子でした。

期末テストが終了した当日 や 良い点数を取ることが出来た科目のテスト返却がされた日も、わざわざ自習に来て「思ってたより、結構できたと思うよ!今日も自習していくわ!」と、にこやかに受け答えしてくれていました。

しかし、点数の芳しくなかったテスト返却があった日、いつになく浮かない表情で塾に足を運んでくれました。

「どうしたの今日!全然元気ないじゃん!」と声を掛けると「めっちゃダメだった…」とテスト前の “学習に対して前のめりな表情” は一切、彼の顔からは消え去っていました。

その後、いつも通り自習をして、その日は帰っていきましたが、学習中も上の空で、勉強内容がほとんど頭に入っていない様子でした。

「テスト結果を受けて、学校の先生やお父さんやお母さんには、なんて言われたの?」と聞くと「『呆れた。今まで何をやってたの』って言われたんだよね…」と、か細い声で話してくれました。

ここで私は、「彼の学習への勢いは、ここで一度、止まってしまうな」と感じ、とてもつらい気持ちになりました。

彼ら生徒は、こうした思いをテストが来る度に、4回ほど経験することになりますし、それが心身のストレスとなり、その日、学習に向くエネルギーが少なくなってしまうことを 私は、とても残念に感じます。

大人に見せづらいテストの点数をとった日、家に帰るまでの間、彼らに新たな知識を入れることに使われる脳の容量は、ほとんどありません。

なぜなら「この点数を見せたら、お父さんに何て言われるかな。お母さんに何て言われるかな。塾の先生に何て言われるかな。『何でこんな点数を取ったんだ』と言われたら、何て返せば、怒られずに済むんだろう」を考えることに、脳の全神経を集中させるからです。

それは、ひとつでも多くの知識を1日でも多く入れなくてはならない生徒にとって、何より無駄な思考と言えるでしょう。

その度に、例えば「呆れた」、「一体、何を勉強してたの?」と、人格や今までの自分の勉強を否定されるような言葉を投げかけられるかも知れませんし、それに対して身構える機会が、

①お母さんに、芳しくないテストの点数を見せる時。

②お父さんに、芳しくないテストの点数を見せる時。

③学校の先生から、芳しくない点数のテストを返却される時。

④塾の先生に、芳しくないテストの点数を見せる時。

の約4回ほどあります。

子どもたちは、その4回が訪れる度に毎回、怒られない為の言い訳を必死に考えます。

ただ、その言い訳を考えさせることが、私たち大人が、子供たちの成長の為にすべきことでしょうか?

また、子供達が、テストで芳しくない点数を取った際、そうした思考に至ってしまう原因は、それまでの間に「こういう良くない点数をとってしまった時は、怒られてしまう」という恐怖心が植え付けられているためである場合もあります。

そうではなく、私たちに必要なことは「次、同じような点数を取らない為には、何をするのが良いと思う?」と伝えて、その行動を脅迫的に決めさせるのではなく、自発的な動機から決めてもらい、それを継続する為に、1, 2ヶ月後になってサボりたくなる気持ちを自制する心持ちを自分の力でキープできる手助けをしてあげることではないでしょうか?

「呆れた」、「今まで、何を勉強していたの?」と声を掛けるのは、私たち大人が、感情の赴くままに、個人的な感想を自分勝手に吐露したいと考えてしまって、出て来てしまうものではないでしょうか?

そうした声がけをしたとして、私たちは、彼らに一体、何と返してほしいんでしょう?

その声がけをすることで、生徒が「もっと勉強を頑張ってみたいな」と思うでしょうか?一体、どんな効果を見込んで、その言葉をぶつけているでしょうか?

これは、「まだ帰りたくない」とだだをこねる幼児に「もう、知らない!」と突き放す言い方をすることと同じで、ご両親からお子様への突き放す言葉は、大きなトラウマを植え付けてしまう場合もあり、その出来事に紐づけられてる “勉強” というワードからも遠ざかりたくなる子供の気持ちを助長してしまう可能性があるそうです。

 

また、同じようなご相談で「なかなか勉強時間を確保しようとしない」、「全然、自習に行かなくて、困っている」というお言葉も頂きます。

それに対する対処法として「何で、もっと長い時間、勉強をしないんだ!」、「自習に行け!」と怒鳴ってしまうケースがあるそうです。

これは、全くもって逆効果です。

“北風と太陽” のお話と同じで、私たちの「無理矢理、勉強時間を引き延ばさせること、自習室に行かせることを強要する」という行動には、子供達も自分で行いたい行動選択の幅を奪われてることから反発しますし、その逆の「『興味を惹かれるから学習をしてみたいな、しなきゃな』と、自分から思いたくなる時って、どんな時だろう?どういう影響を外部から受けたら、自分から『してみようかな』と思うだろう?」を考え、相手がその行動選択をしたくなる状況・心境を作り出すことが「お母さん、俺、自習いってくるわ」と言わせる為に必要なことと言えます。

自分なりに、一生懸命仕事をしているつもりなのに「お前の仕事ぶりには、呆れたよ。今まで、何をやってきたの?」と言われたら、私たちはどう感じるでしょう。

そうしたお言葉を選ばれる親御さんに限って、お子様が今回のテスト勉強で、どんな文法やどんな計算が出来るようになり、その手法を使ってどの問題でマルをもらうことが出来ていて、逆に何を失敗したことによって減点があったかを把握しておらず、「自分の思い描いていた理想点に、達しなかったから、努力してない。前回より下がったから、ちゃんと勉強していない」となさる方が、多くいらっしゃいます。

その原因は、勉強をちゃんとしていなかったのではなく、テストのペース配分を間違ったせいかも知れませんし、テスト本番のプレッシャーに押しつぶされ、計算方法をド忘れしてしまったせいかも知れません。

私は、そうした現場状況の原因は、本人に聞かないと分からないと考えており「何でこんなことになったんだ!」と相手が本当の問題点を言いづらい語気で迫るのではなく、なるべく「実は、こんなことがテスト本番にあってさ…」と本心を話しやすい聞き方で、テストの振り返りの面談をおこなっています。

そうすることで「そっかそっか、その部分は出来ていたんだけど、ここで誤ったやり方をしてしまって、ここの失点につながっていたんだね」と、その子の失点原因の本質を見つけ出し、対策をすることができるようにしています。

 

また、『学習の成果が出始めるのは、3ヶ月 ~ 半年後』と言われます。

そのメカニズムとして、学習の成長曲線というものが存在しており、親御さんやご本人の中の理想と、学習成果が表面化する成長過程に、以下のようなギャップがあると言われています。

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「ちょっと頑張ってみるんだけど…すぐ成果も出ないし、諦めてしまい、やっぱりそのまま結果が出ない」という子は、赤い線がほんの少し上がり始めたところで、成果が出ないからという理由で諦めてしまうため、また赤い線がゼロの位置まで戻ってしまうからだそうです。

中学1、2年生の間、学習をする習慣から離れ、2年近いブランクがあったにもかかわらず、夏期講習や数か月そこらで、それを取り戻した上で、更に今3年生で学んでいる学習範囲も解けるレベルまで持っていくことは、到底できません。

最初の大きな伸びが来るまで、3ヶ月~半年間、大きな変化がなくても積み重ねを続けることでしか、伸び始める時期には辿り着けません。

また、そこにたどり着くまでの勉強時間を支え、それを倍々ゲームで伸ばしていく方法は、恐怖政治や怒声で長時間勉強を強要することではありません。

「今回のテスト、数学と社会は、めっちゃ伸びたじゃん!満点サバイバルも自習も欠かさず来て、計算の仕方を学んで来たおかげじゃないかな?英語は少し残念だったけど、動詞の過去分詞形は、最初は書けなかったのに、語句問題で、4問も合ってるじゃん!元々、一般動詞とbe動詞の違いすら分からない状態で、夏期講習を始めたんだから、今のままいけば、語順入替え問題なんかは11月頃には、自然に入れ替えられるようになるんじゃないかな?!!だから、今日も自習ちゃんと頑張ってこーな!」と、彼らの学びへのモチベーションの熱を冷まさないことです。

そこで「うん!俺、頑張ってみるよ」と自分から言わせることが出来れば、それは首根っこをつかんで2時間、嫌々ながら勉強させるよりも、遥かに容易に4時間半、気付いたら能動的に勉強をしてくれていた、という状況を作れますし、それが間違いなく、本人の意志が途切れない限り、継続していくと私は確信しています。